「雲のむこう約束の場所」など:新海誠の空と宇宙と過去と未来

大ヒット作「君の名は。」に続く新作「天気の子」の公開が近づいている新海誠監督の今までの作品がamazon prime videoで公開されているので3日間かけて一気見しました。

フルモグラフィー的には「ほしのこえ」「雲のむこう約束の場所」「秒速5センチメートル」「星を追う子ども」「言の葉の庭」となるのでしょうが、個人的には「雲のむこう約束の場所」が、よかったですし、この作品がその前後全てをつないでいる作品だと思います(最新作である「天気の子」はまだ見てませんが)。

一言で言えば、新海誠アニメの絵としての魅力は絵的には、空の絵と宇宙の絵とがつながっているところと、ストーリー的には過去と現在、そして未来のことがつながっているところにあります。そしてそれは、我々自身のあの日あの時の思いを想起させます。「あの日あの時、ああしていれば」「あの日あの時、ああしていたのに」という思いが新海誠作品の根本的なテーマとしてあります。新海作品は、ありうべき未来、もしくはありうべき未来であった現在をわれわれに想起、追記させるとともに、それ故にそれは切なく辛いとともに、そうしたけれど結果としてはこうなったという自分自身のなんともいたたまれない現状に思いを至らせます。今の自分自身と過去の自分自身とありうべき未来の自分自身。当たり前ですが、空と宇宙がつながっているように、過去と現在と未来はつながっている。そして今の自分は過去の自分にも未来の自分にも折り合いをつけなければならない。絵の美しさに加え、これらを突きつけてくるのが新海誠作品の魅力であると言えるでしょう。