「天気の子」と「散歩する侵略者」との共通項としての「愛にできることはまだあるかい」
前回、「天気の子」について書いた時に、「世界を変える能力があるものがその能力を必ずしも使う必要があるのか。そうでなくとも(世界を変えなくても)、世界は存在しうるし、私たちはその世界に対応できる、というのがこの映画のメッセージかと思いました。」と書きました。そしてその後、このテーマに近い映画を以前見たことがあるな、と引っかかっていましたが、思い出しました。黒沢清監督が劇団イキウメの舞台をもとに映画化した「散歩する侵略者」です。そしてこちらの映画には「天気の子」で物足りないと感じた新しさ、斬新さがありました。
ネタバレになるのでストーリーについては書きませんが、この映画も、一言で言えばある特殊な能力を持つものと、それを知ってしまった自分自身はそのような特殊な能力は持っていないが特殊な能力と持っているものに対する愛をもっているものとの映画です。「愛にできることはまだあるかい」はRADWIMPSによる「天気の子」の主題歌ですが、個人的には「散歩する侵略者」にフィットする歌だと思いました。